永く付き合えるイスを探す3つのポイント
1.軽いイスを選ぶ 立つ・座る、といった動作で使用するイスは必ず前後に動かすもの。イスの重さが見逃されがちですが、意外と重要です。イスは3kgから7kgのものが中心ですが、キャスターがついていないものであれば、5kg台のイスが望ましいと言われています。
2.身体が前にずれない座面のイスを選ぶ イスの座面は奥の場所より前のところがやや高くなっているものが普通です。表面がすべりやすい素材が使用されていたりすると座っているうちにお尻が前に移動してしまうことがありますので、前にずれにくいイスがお奨めです。
3.デザインよりも座り心地で選ぶ デザイン的に見ると、木製イスはすっきりとしたデザインが嗜好されますが、座り心地がいいとは限りません。メッシュ素材も流行していますが、メッシュの薄さに合わせて座面のクッションを薄くすると、問題がおきる場合があります。また座り心地は年齢とともに変わりますので、今の環境に合わせたイスを選ぶのが望ましいです。 イスの生まれ育ち 1.世界のイスの生まれ育ち イスは、紀元前3000年ごろエジプトで使用されていたと考えられています。これらは、機能的にも外観的にも、現代のイスに比して大差なく、約5000年前に、今日のものと近似的な原形がつくられていたと考えられています。イスは又、本来の腰掛けとしての用途の他、権力と階級の象徴としても造られたと考えられています。ギリシャ・ローマ時代には、木製だけでなく、青銅、鉄、大理石によるものも作られ、形態は座面、背面に曲面をもち、柔らかみのあるものとなっており、クッションも用いられていました。 中世は、ビザンチン・ゴシックなどの建築様式と大きな関連をもち、教会用のイスに特徴があります。 イタリア=ルネサンスにはいると、用途によって種類も多く、材料、技術ともに長足の進歩を示しました。 18世紀イギリスでは、木製家具がめざましい発展を示し、現在の木製家具の原型をつくりあげました。 19世紀には、素材として鉄・パイプなども使われ始めました。産業革命後には、機械による量産が底流となり、第一次世界大戦後ドイツに起こったバウハウス運動、さらに第二次世界大戦後は、戦時中に軍事用に開発された新素材、新技術の転用による成形合板、プラスチック=モールドなど、これまでになかったイスの造形が生まれてきました。 2.日本のイスの生まれ育ち 日本では、古く武士が野戦用に使用した「床几(しょうぎ)」(陣屋や狩場で使用した、折りたたみ式のこしかけ)があり、鎌倉時代には、中国から仏教とともに伝来した仏具のなかに院内で使用する「きょくろく」(法会の時に僧侶が使う、寄りかかるところを丸く曲げてあるイス)が含まれていて、これらが日本におけるイスの起源と考えられます。イスの発展は、明治時代に開国とともに西欧人の渡来、文明開化の風潮によって普及、官庁・学校・公共建造物におけるイスの使用がそれに拍車をかけました。現代ではイス、ソファーは生活するうえになくてはならないものになりました。